運命の曲がり角
中学生の頃、俺はオナニーに溺れた。
夜な夜な布団に潜り込んで、エッチな動画を貪るように見漁った。
画面越しに映る女たちの喘ぎ声が耳にこびりつき、心臓がバクバクして、止められない衝動に突き動かされていた。
最初は普通のAVで十分だった。
でも、ある夜、偶然クリックしたリンクの先で、俺は何か異様なものを見つけてしまった。
【シーメール】
男とも女ともつかない、妖しい輪郭を持った存在。
いわゆるニューハーフの事だ。
彼女たちを見た途端、俺の体は妙な熱に包まれた。
下肢が疼いて、頭の中がぐちゃぐちゃになって、それでも手が止まらなかった。
それからというもの、シーメールの動画ばかり漁った。
彼女たちの豊満な胸、細くくびれた腰、秘部に揺れる肉の証。
なんて歪で、なんて美しいんだろう。
俺は毎晩、画面に映る彼女たちに合わせて腰を振った。
手を動かしながら、汗と精にまみれて、俺はどんどん深みに嵌っていった。
普通の女じゃもう物足りなくて、シーメールじゃないとイケなくなってた。
恥ずかしいなんて思いもしなかった。
ただただ、興奮する。
それだけだった。
でも、ある時、興奮が別の形に変わった。
彼女たちを見てると、俺の中で何かが疼き始めた。
俺も同じ様になりたい。
あの柔らかい胸を自分の体に宿して、鏡の前で自身の肉を握り潰しながら、女みたいな声で喘いでみたい。
頭の中がそんな妄想でいっぱいになって、気づいたら俺はネットでホルモン剤を買い漁ってた。
親の目を盗んで飲み始めて、胸が少しずつ膨らむのを感じるたびに、ゾクゾクした。
乳首が擦れるだけでビクンと反応して、下着の中で下肢が疼くのがたまらなかった。

もっと、もっと、と欲が膨らんで、俺は整形にも手を出した。
顔を削って、唇をふっくらさせて、豊胸手術で本物の女みたいな胸を手に入れた。
鏡に映る俺は、もう昔の俺じゃなかった。
長い髪をかき上げて、乳首を摘まみながら自分の体を見下ろすと、秘部が疼いて、先走りが溢れてくる。
ああ、なんて気持ちいいんだ。
恥ずかしいくらいに女っぽい体になって、誰かに見られたらどうしようと思いながらも、その羞恥心がまた俺を狂わせた。
街を歩けば男たちの視線が刺さってきて、スカートの下で下肢が硬くなるのが分かる。
隠したいのに、隠しきれなくて、俺はそれに酔ってた。
でも、ある日、ふと鏡を見た時、俺は凍りついた。
豊満な胸、細い腰、秘部に揺れる肉の証。
確かに俺はシーメールになった。
憧れだった姿に。
しかし、性的興奮を求める為だけに体を変えた代償は心にひずみを作ってしまった。
今、俺はどうすればいいんだろう。
鏡の中の俺は、美しくて、淫らで、でもどこか哀しげだ。
俺の人生はどうなってしまんだろう……。
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