入学式で知らされた“バニーガール制服”
「――え?これが、今日からの制服?」
受付でもらった袋を開けて、俺は目を疑った。
そこに入っていたのは、黒のレオタードのような制服。
襟元のカッターシャツにリボンは制服の体を成しているが、体にピタっと張り付く素材、腰にくっついたふわふわのウサギのしっぽ、カチューシャのウサ耳がぴょこっとついていた。
おまけに、網タイツとピンヒールまで揃ってる。これ、どう見ても――
「バニーガールじゃないか!?」
俺は慌てて受付の職員に詰め寄った。
「これ……間違ってませんか?俺、男ですけど?」
「あら、間違っていませんよ。今春から、桜陽学院では全生徒にバニースーツの制服を採用したんです。性別や体型による区別をなくす、画期的な制度ですよ♪」
胸を張って言うな。
画期的どころか、思いっきり狂ってるだろこの学校!
「いやいやいや、そんなのパンフレットに書いてなかったし!?」
「ええ、書いてありませんね」
「……なんでだよ」
「書いたら逃げる子がでると思って♡」
こいつ、サラッとヤバいこと言ったな。
とはいえ、今さら入学を取りやめるわけにもいかない。
だって俺、偏差値70以上の超進学校であるこの私立・桜陽学院に特待で入学してるんだぞ。
推薦取り消されたら、うちの親は絶対に黙ってない。
「……着替えなかったら?」
「制服違反で入学式に出られません。その場合、入学辞退とみなされます」
「は?」
「どうぞ、ご自由に」
俺は唖然としながら周囲を見渡した。
更衣室の前では、すでに数人の“新入生”たちが、ツルッとした脚を網タイツに包みながら、普通の顔で着替えていた。
「うわ、マジで着てる……」
それどころか、鏡の前でポーズを取ってるやつもいる。
「この角度なら腰のラインが綺麗に見える」とか言って、ノリノリだ。
なにそれ、洗脳済みかよ。
「さ、こちらが更衣室になります。各ロッカーにはウィッグもありますので、既定の髪の長さに達しない生徒はつけて貰います」
職員に背中を押されて、俺はよろよろと中に入った。
中には、バニー姿の先輩らしき生徒がひとり。バストラインがしっかり盛られてて、メイクもばっちり。
「新入生? ふふ、あんた、可愛くなりそうね。頑張って♡」
にこっと笑ったその顔が――男だったって気づいた瞬間、全身の血が引いた。
「うそ……だろ……」
俺は袋の中身をもう一度見る。
つるつるのレオタードに、網タイツ。そして、胸元のパッド付きインナー。
「入学したいなら、着るしかない……!」
俺は震える手で、制服一式を取り出した。
くそっ、なんで俺が……!
この俺が、バニースーツなんか着なきゃいけないんだよ……!!
でも、ここで帰ったら全部終わる。俺の未来も、親の期待も。
そして何より、俺のプライドが……!
更衣室の扉を、ギィ……ッと閉めた。

――この日から、俺の高校生活は、ウサ耳とハイレグに包まれて始まった。
バニー制服のまま、授業開始
更衣室での着替えを済ませた俺は、まるで知らない誰かの体を借りてるみたいな違和感を抱えたまま、教室へと足を運んだ。
ピンヒールは不安定で、歩くたびに腰が揺れる。
網タイツをまとった脚がスルリと擦れて、レオタードのハイレグが、俺の肌をじわじわと攻めてくる。
「うっ……」
階段を上がるたびに、レオタードの縁が食い込んでくる。
下着なんてないのと同じだ。肌に貼りつくツルツルの素材が、いちばん敏感な部分を優しく、でも容赦なくなぞってくる。
教室に入ると、バニー姿の生徒たちがすでに整然と着席していた。
ウサ耳、ヒール、ストッキング。全員が“女の子”に見える。
いや、俺も既に女の子に見えている…。心臓がドクドクと鳴った。
席につくと、思いのほか冷たいイスの感触が、ハイレグの隙間からじかに伝わってくる。
「くっ……!」
背筋を伸ばすと、レオタードがピンと張って、股のあたりをきつく締め付ける。
誰にも気づかれないように、足をそっと組んだ。
そのときだった――
ふと、網タイツ越しの自分の太ももに、指が触れた。
「……っ」
スベスベ……すべすべ……。
意識せずに撫でていたらしい。
網目ごしに伝わる感触があまりにも柔らかくて、思わず何度も往復させてしまう。
「なにこれ……俺の脚……?」
すべらせた指先が、太ももの内側まで滑り込む。
ドクン、と下腹が跳ねた。
背筋にじわりと汗がにじんでくる。
感じちゃダメなのに……
授業中なのに……
バニー姿で、足組んで、机の下で自分の太ももを触って――
そんなの、男として完全に終わってるのに……!
「はい、あなた」
「……っ!? は、はい!」
いきなり名指しされた俺は、思わず立ち上がってしまった。
途端にレオタードがズリ上がり、胸元のパッドが浮き上がる。
教室中の視線が俺の体に集中して――心が沸騰した。
その日の放課後、俺は呼び出された。
「あなた、座り方ガニ股になってたわよ。女の子として、ちょっと見苦しいわね」
そう言ったのは、バニー姿の女教師だった。
鏡の前に立たされ、姿勢を直される。
「背筋はこう。胸を張って。股をしっかり閉じて」
「そ、そんな……俺、男だし……!」
「“だった”でしょ? 」
教師は笑いながら、俺を立たせ、腰を後ろから優しく支えた。

「次はウォーキングを覚えるわよ。ほら、女の子を意識して歩いてみて」
ピンヒールの先がカツン……カツン……と床を打つ。
肩を揺らさず、膝を揃えて、女の子のように歩かされる。
「ふふっ……上手よ。あなた、素質あるわね」
「や、やめてください……もう、無理です……!」
「無理なのに、なんでそんなに頬が赤いのかしら?」
鏡に映る自分の顔。
唇にはうっすら色が差し、頬が熱を帯び、ウサ耳がぴょこぴょこと揺れている。
……完全に“女の子の顔”だった。
「……っ!」
息が止まる。
――なのに、その姿に、俺は……
心の奥が、じわりと、濡れていくのを感じた。
FANBOXでは週3回、新作をお届けしています
イラスト挿絵付きの連載作品を、週3回のペースで更新中です。
皆さまのご支援が大きな励みとなり、創作を続ける力になります。
ぜひFANBOXでの応援をよろしくお願いいたします!
Pixivでも作品を公開しています
文字コラ画像や、FANBOX投稿作品の冒頭部分を公開中です。
【女装・ニューハーフ】“可愛いのに男の子”にドキッ♡
2025年6月最新版!「え、これ男の娘!?」って二度見しちゃう♡
見た目も仕草も女の子以上な“最新・女装男子”の抜ける動画を10作品、厳選しました!



