初詣は、私の“女始め”

実家に戻って、数日が経った。
年末の喧騒を家族とやり過ごし、年越しそばをすすり、静かな夜が明ける。
目を覚ますと、もう元旦だった。

――今日は、寝正月のはずだった。

なのに、家の中の空気が、どこか違う。
いつもの実家のはずなのに、正月特有の浮つきとも違う、
言葉にできない気配が漂っていた。

「いい加減、起きなさい」

母の声と同時に、布団がはがされる。

「初詣くらい行ってきなさいよ」

渋々起き上がり、着替えようとした、そのとき。
畳の上に置かれたものを見て、言葉を失った。

鮮やかな振袖一式。

「……それ、何?」

指差すと、母は当たり前のように言う。

「何って、振袖でしょ」

冗談だと思いたかった。

「は?なんで俺が」

母の視線が、すっと鋭くなる。

「あんたもう大学生でしょ?初詣くらい、女の子で行くのは当然でしょ?」

喉が詰まる。

「そんなの、聞いたことない!」

「いや、昔から決まってるじゃない。普通よ」

その“普通”が、俺の知っている普通と、決定的に噛み合っていなかった。

「……拒否するの?」

問いかけというより、確認だった。
その一言で、胸の奥がひやりと冷える。

「あんたが着なかったら、うちだけ“おかしい家”になるの」

言葉は穏やかなのに、逃げ道が一つずつ塞がれていく。

「近所の人も、親戚も、みんな見てる。今さら“拒否”は通らないわ」

視線を逸らそうとしても、母は振袖から手を離さない。
畳の上に広げられたそれが、もう“決定事項”だと告げている。

「……恥をかくのは、あんただけじゃないの」

喉まで出かかった「嫌だ」という言葉は、音にならなかった。
ここで拒めば、実家が村八分にされる。
そんな考えが浮かぶこと自体、
もうこの家の“常識”に足を踏み入れている証拠だった。

沈黙を肯定と受け取ったのか、母は静かに頷く。

「ほら、早くしなさい」

そう言って、下着を差し出される。
気づけば、反論する理由を探す前に――
着替えが、当たり前の流れとして始まっていた。

シルクのショーツを脚に通される。
ひやりとした感触が肌に吸いつき、思わず息を飲む。
ブラジャーを留められると、胸元がきゅっと締まり、存在しないはずの重みを意識させられる。

鏡に映るのは、ピンクのレース。

(……いや、俺、何やってるんだよ……恥ずかしい)

そう思うのに、体の奥がじんわり熱を帯びていく。

長襦袢を羽織らされる。
新しい布と、ほのかなお香のような匂いが混ざり、感覚を鈍らせていく。

帯が巻かれる。
腰を締め上げられ、自然と歩幅を小さくしなければならなくなる。

鏡の中で、俺は少しずつ――女の子になっていった。

ファンデにアイメイク、チーク。唇はリップを塗り、真っ赤でプルプルにさせられた。

「いいね、可愛くなったじゃない」

母が満足そうに言う。

「こんな姿で外なんて……」

「別におかしくないわよ。ほら、これ履いて」

差し出されたのは、赤い鼻緒の草履だった。

一歩踏み出す。

「……コツ」

草履の底が、玄関のタイルに控えめな音を残す。
つま先を揃え、内股気味に歩かないと、すぐに鼻緒がずれる。
それだけで、背筋と所作が“女の子用”に矯正されていく。


玄関を出る。
冷たい空気が袖を揺らし、布が肌を撫でる。
草履越しに、地面の冷えがじわりと足裏に伝わる。

玄関の敷居を跨いだ瞬間、
元の正月に戻れない気がした。

歩くたび、

「コツ……コツ……」

静かな正月の道に、控えめな音が響く。
視線を感じ、胸が締め付けられる。

神社へ向かう途中、気づく。

……若い奴はみんな、振袖だ。

男も、女も。
同じように草履で歩き、袖を揺らしている。
違和感があるはずなのに、誰も不思議がっていない。
俺だけが、取り残されたみたいだった。

「お、似合ってるじゃん」

幼なじみが笑いかけてくる。
当然のように、振袖姿で。

「……お前もかよ」

「毎年同じだろ?」

その言い方が、去年も一昨年も、俺がここで振袖を着ていた様に聞こえる。

石段を上る。
草履の底が、石に触れて「コツ、コツ」と響く。
滑らないよう、自然と歩みが慎重になる。

賽銭箱の前で手を合わせる。
羞恥が限界まで高まるのに、体は震えるほど心地いい。

(……なんだろう……悪くないかも)

そう思ってしまう自分が、怖くて、甘い。

「お兄ちゃん、そのお着物、可愛いね」

隣の小さな女の子が微笑む。

「え、俺……男なんだけど」

「うん?知ってるよ。でも正月は、みんな女の子でしょ?」

くすっと笑われた。


帰宅後、振袖を脱がないまま、鏡の前に立つ

艶やかな柄。
肌を滑る布の感触。
草履を脱いだ足先に、まだ正月の冷えが残っている。

「……癖になりそう」

そう呟いて、ふと思う。
俺は日常に戻れても、今までの様に過ごせるのだろうか。

俺の“女始め”は、元日の今日なのかもしれない。

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