ホストファミリーのご厚意
灼けつくような陽射しの下、俺は一人、異国の空港で呆然としていた。
貴重品の入った手提げは無事だったのに、肝心の日用品や着替えを詰め込んだキャリーが、どこにも見当たらなかった。
「マジかよ……」
けれど、泣き言を言っても始まらない。
――夏休みを利用した短期留学。
俺を迎えに来てくれたホストマザーの車で、のどかな住宅街へ向かった。
ステイ先には、年若い娘さんがひとりいると聞いていた。玄関先で出迎えてくれたのは、金髪にツインテール、白い肌が陽光に透けるような、11歳そこそこの女の子だった。
その子と俺を見比べたホストマザーが、少し笑いながら言った。
「娘のナンシーよ!あなたたち二人は同じ体格ね!着替えが届くまで、娘の服を借りてね」
そう言われ、差し出されたのは――ピンクのフリル付きキャミソールと、子ども用のショートデニム。
俺の喉が音を立てて鳴った。拒否の言葉が喉まで出かかったけど、英語で言い返すほどの語彙も気力も、今の俺にはなかった。
「……Thank you」
蚊の鳴くような声で礼を言い、バスルームに入る。
異国の香りがする柔らかな照明の下、鏡に映った自分の顔がやけに幼く見えた。
シャツを脱ぎ、汗ばんだ肌をタオルで拭く。
そして、恐る恐るショートデニムを脚に通した。
「うっ……」
デニム生地が太ももにピタリと吸い付くような感覚。思わず息が詰まる。
そしてキャミソールを着ると、甘い香りがふわっと鼻腔に広がった。柔軟剤か、洗剤か…。女の子特有の香りに、心臓がバクバクとうるさい。
(なんだこれ……なんで、こんな……)
キャミソールの薄布が胸元に優しく沿い、肩のストラップがずり落ちそうになるたび、俺は慌てて引き上げた。胸がないせいか、何度も落ちる。
それを必死に直す様子は、まるで女の子が下着を気にしている仕草そのもので……鏡に映った俺の姿は、もはや「俺」ではなかった。

「着替え終わった?」
ドアの向こうから、ナンシーの声。慌てて返事する。
「い、今行く!」
だが……服の上に何を着ればいいのか、まだ渡されていない。
(このまま……外に? まさか……)
手足が震える。だが、脱ぐ選択肢もない。逃げる場所もない。
そして、再びノック音。
「じゃあ、プール行こっか。ママが用意してくれてるよ。君の水着も」
……水着?
水着なんて、用意してもらえるはずがない。あの失われたスーツケースの中に、俺の男物の海パンは入っていた。
ということは——
(まさか……まさか、ナンシーの……?)
俺の視線は、洗面台の隅に無造作に置かれていた、小さな水色のワンピース型の水着に吸い寄せられた。
間違いなくナンシーのものだとわかる。
……でも、それを着るしか、ないのか。
視界がぐらりと揺れる。喉が渇き、呼吸が浅くなる。
だが、逃れられない。俺の手はゆっくりと、その水着へと伸びていった。
触れた指先から、冷たい布の感触が伝わってくる。
水着の中には、小さなインナーと、胸元にパッドが仕込まれていた。
――そのとき、背後からナンシーの声が聞こえた。
「ふふっ、きっと似合うよ!さぁ、早く行こう!」
異国のプールで女子水着デビュー
プールにつくと俺は渡された水着に着替えた。水色のワンピース型の水着は、ナンシーの匂いが染み付いているようで、思わず鼻を近づけた。柔らかく、ほんのり甘い香りが鼻腔をくすぐる。指先が震え、触れた布のひんやりした質感に体がぞくりとした。
(まさか、これを着るなんて……)
俺の胸は、音を立てて高鳴っている。男の水着とは違い、胸元にはふんわりとパッドが仕込まれ、触るとぷにっと柔らかい。今まで、この水着の胸元にはナンシーの小さな胸が収まっていたのだと思うと、妙な胸の痛みと羞恥が混じり合い、心が揺れた。
サイズが少し小さいようにも感じた水着は、パッドの膨らみが俺の胸を持ち上げているようだった。肩紐は細く、繊細で、肌に当たるとちくりと痛いほどに敏感に感じる。肌触りは冷たく、けれども優しく包まれている感触に、思わず息を詰めた。
ただ、股間の膨らみだけは隠しようがなく、ぴったりとした生地は俺のモノを強く主張していた。
男子更衣室にいた周りの視線が痛かったが、プールサイドに向かうと、既に着替えが終わって待っていたナンシーがにっこり笑って近づいてきた。
「サイズも大丈夫そうで良かった!とっても似合ってるよ!」
俺は顔を真っ赤にして答えた。
「そ、そんなこと……」
でも心の奥底では、ナンシーの体に触れていた布に自分が包まれていることの背徳的な快感に、抗えなくなっていた。

プールの水面に映る自分を見て、ふと呟いた。
「俺……日本に帰る時には…まとまな感覚じゃなくなっているかも…」
少し先を歩いていたナンシーがくすっと笑いながら言った。
「早く一緒に泳ごうよ!」
無邪気なその言葉に胸が締め付けられ、体の芯から何かが疼いた。
この留学は、ただじゃ終わらない。まだ見ぬ羞恥と快感が、俺を待ち受けている――。
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