堕ちるまでの半生
中学生の頃、テレビ画面に映った美人なニューハーフの姿が、僕の心にこびりついて離れなかった。柔らかな声、華奢な肩、どこか儚げな笑顔。あれ以来、僕の中で何かが疼き始めた。最初はただの好奇心だったはずなのに、自慰の時間が訪れるたび、頭に浮かぶのは女装した姿やニューハーフの映像ばかり。男としての自分が少しずつ歪んでいくような気がした。
社会人になって一人暮らしを始めたある日、衝動が抑えきれなくなった。通販でスカートを買った。初めて部屋でそれを広げたとき、手が震えた。鏡の前で履いてみる。スース―して心もとない。ぎこちなくて、滑稽な姿だった。でも、次の日にはブラウス、タイツ、ウィッグを購入していた。クローゼットがレディースの鮮やかな色に満たされていく事に満足感を覚えていった。
スーツの下にTバックを穿くようになったのは、いつからだろう。ブラジャーの締め付けが癖になり、胸の膨らみがシャツ越しにうっすら浮かぶ。仕事中、同僚の視線が刺さるたび、「ここでもしバレたら」と考え、興奮をしていた。隠したいのに、隠しきるのは憚られる微妙な感情。
そしてある日、デスクの向こうでそいつがニヤリと笑った。
「お前、それ何着てるの?」
――崩れ落ちるような羞恥が全身を包んだ。普段、誰も使わない資料置き場の隅で土下座した僕は、「誰にも言わないでくれ」と懇願した。情けなくて、涙が滲んだ。でも、バレる恐怖以上に、どこかで疼く感覚があった。
その夜、ホテルの薄暗い部屋で、そいつに「頼まれごと」をされた。膝をついて、初めて男のものを口に含んだ。頭を押さえつけられ、腰を振られる。喉の奥まで押し込まれて、息が詰まる。ガチガチに勃起した肉棒が口の中を犯して、腰を振られるたび涎が垂れた。口いっぱいに熱い液体が広がり、苦しさで涙が溢れた。それなのに、下腹が疼いて、僕は自分がマゾだと気づいてしまった。恥ずかしくて、気持ち悪くて、でも気持ちいい。鏡に映る僕の顔は、泣きながらもどこか恍惚としていた。

そして僕は、同僚の彼の性奴隷になった。彼の欲望のままに弄ばれるたび、「もう男を辞めたい」と呟く自分がいた。いつしか僕は豊胸手術を受け、性転換を夢見るようになった。メイクを覚え、髪を伸ばし、女として生きる僕がそこにいた。
今、僕は仕事を辞め、毎朝鏡の前で口紅を塗り、ご主人様と呼ぶ元同僚の性処理を仕事にしている。首を絞められるたびに息が乱れる。奴隷に成り下がった僕は、今日もベッドで膝をつく。ご主人様が満足げに笑うたび、僕の心は震える。この先、僕はどうなってしまうのか……。続きを知りたくて、身体が疼いて仕方ない。
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